2011年3月11日。
この日を忘れることはありません。
あの時私はイタリアの自宅にいて、状況もわからないまま、ただ目の前から崩れていく平穏を、呆然と見つめ続けていました。
おのおのが、それぞれの「あの日」を経験しました。
そしておのおのが、それぞれの、一年を生きてきました。
あの日から、ちょうど一年、時は流れたのです。
私が語るあの日の物語は、他の誰かと同じではない。
誰かが語るあの日の物語は、私と同じではない。
私の哀しみを誰かに代弁してもらうこともできないけれど、誰かの哀しみを私が代弁することはできない。
こんな大きな痛みを前にして、そんなことは、とてもできない。
しかし一つ確かなことは、今ここに生きている私たちの誰もが、あの日大きな痛みを背負い、祈り、惑い、苦しみ、もがき、歩み、
祈り、
ここにいること。
私は今日この日を迎えた気持ちを、「祈る」という言葉以上に、いったいどう表せばいいのだろう?
今日という日を、愛する母国であるこの日本で、家族と共に、過ごせることを心から感謝します。
一人の無力な日本人として、日本のために祈ってくれた世界中の気持ちに感謝します。
今ここに生きている奇跡に感謝します。
そして、東日本大震災の犠牲者となられたすべての方のご冥福を、心から、祈ります。
被災されたすべての方の、少しでも多くの幸を、祈ります。
2012. 3.11.
佐藤モカ
今日という日に、この曲をブログに載せたいと思います。
千と千尋の神隠しの主題歌、木村弓さんの「いつも何度でも」です。
震災後、この曲を聞いてメロディーの優しさ、歌詞の美しさに涙が出ました。
「こなごなに砕かれた鏡の上にも、新しい景色がうつされる」
この言葉が、胸に染み入るようでした。
ぜひ、歌詞を見ていただきたくて、歌詞付きの動画をアップします。
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